
良い組織を作るために採用する人材が企業文化にフィットしているかどうかと言うことはとても重要ですね。文化に合わなければ早期離職に繋がったりパフォーマンスを発揮できなかったりと様々なデメリットが浮かびます。
もちろん、企業文化に合った人を採用したいと思っていると思いますが、実際にどのような方法、考え方で採用活動を行っていますか?SPI等ですか?
結局は人の感覚になっているのではないでしょうか。今回は著者のマーク・マーフィー氏が提案する「P=A+U-S」という人材採用の公式を紹介したいと思います!
採用の公式「P=A+U-S」とは
冒頭お伝えいたしました、企業文化に合う優れた人材を採用するための公式「P=A+U-S」とはどのようなものかマーク・マーフィー氏の説明をご紹介いたしましょう。
P:優れた人材が求人に応募する可能性
- Probability of high performers applying to your company
A:優れた人材が企業文化に感じる魅力
- Attraction they feel to your organization’s Brown Shorts
U:優れた人材が、現状から抜け出したいと思う状況
- Urgency they feel to leave their current situation
S:優れた人材が企業に持つ不信感
- Suspicious they have about your authenticity
この公式では「優れた人材からの応募を増やす為に、現状から抜け出したいと考える優れた候補者が、魅力的な企業文化を持つ企業に出会い、その人が抱く企業に対する不信感を排除すること」と解釈できるでしょう。
求人広告はすべての採用活動に繋がる入口のようなもので、ここで正しいメッセージを伝えることができれば、続く採用イベントや面接でも成功すると著書の中で記されています。
逆にここでのメッセージが正しいものでなければ、すべての採用活動において同じ失敗を繰り返してしますことになるのです。
優れた人材が魅力に感じる企業文化とは?
求人の広告に記載している内容はどのようなものですか?企業文化にフィットした人材に向けての内容をしっかり伝えることができていますか?
他社の求人と自社を読み比べ、情報量と内容をチェックしましょう。同じような文言ばかりだと修正の必要がありますね。
優秀な人材が現在の職場を離れて、あなたの企業に転職しようと考えるための刺激的な情報が盛り込まれていない可能性が大いにあります。
求人広告におけるメッセージも企業文化に合う人材に向けて書くべきであり、誤っている企業に多いのは求人広告の効果を応募人数で測ってしまうことです。
全ての人材に向けて、応募数を稼ぐために求人の広告を作ってしまった結果として、最も欲しい人材に対してアピールする力が弱くなってしまうとマーフィー氏は述べています。
どのように優秀な人材を引き付けるのか
マーフィー氏の主張には優秀な人材を引き付けるためには、求人広告の掲載前に3つのチェックが重要とあります。その3つをご紹介します。
- 企業文化に合う人の特徴について広告に記されているか?
- 2人の部外者に広告を見てもらい、その人達が1の特徴を見出すことができるか?
- 2人の部外者が広告から1の特徴を段階評価でどれくらい感じられるか?
例えば通販などの健康食品を思い浮かべて下さい。それらはどのような人たちに向けて作られており、どのような利点があるかを正確に伝えているのではないでしょうか?
「55歳を超えて、お孫さんを抱っこしたり階段を上り下りしたりすると、膝が痛くなりませんか?」30代の方には全く関係ないことですが、ターゲットにはしっかり刺さりますね。
求人広告でも同様に、どのような人に向いているのか、ここで働くことによってどのような利点があるのかを具体的にアピールすることが大切だと提案しています。
優れた人材を現状から抜け出したくさせるには
優秀な人材を引き付ける準備ができたら次に必要なのは、優れた人材に転職を促すことです。
採用担当は候補者が直面している問題を解決し、今の職場で問題解決できずに仕事を続けるよりも新しい職場で充実したキャリアを築くことを勧めることが役割となります。
やる気があるのにやる気がない人達よりも評価されないという不満が、優秀な人材に多く見られるため、求人広告には優秀な従業員がどのように認められ評価させているかを明記しましょう。
優れた人材ほど企業のなかで無理なスケジュールの仕事をしなければならないなど損な役回りに陥りやすく、上司が自分の能力を正しく評価していないと感じているとマーフィー氏は述べています。
真実を伝えることが成功に繋がる
最後に重要なことは不信感を取り除くこととなります。誤解を生まないために丁寧に説明することを心がけると良いでしょう。
不信感をなくすことは意外と簡単で、常に本当のことを語れば良いのです。
求人の広告や採用イベントなどでも同様で、大風呂敷を広げる必要はありません。いいことも悪いことも伝えることで、どのような人材を探しているか伝え、企業文化に合う人だけを採用すべきです。
「P=A+U-S」を意識した求人広告の効果
マーフィー氏がCEOを務めるLeadership IQで一般的な求人広告と、「P=A+U-S」を意識して企業文化に合った人をターゲットにした求人広告の効果を比較した結果があります。
企業文化に合わせた求人広告の応募者数は、一般的な求人広告の応募者数よりも少なくなりましたが、最終的に採用された人数は3倍となりました。
まとめ
従来のありきたりな必要資格や条件を並べるだけの一般的な求人広告はそろそろ卒業することをお勧めします。
企業文化に合った優れた人材を採用するため、製品を売り込むときの広告のようなターゲティングと魅力的な内容づくりを重視し採用活動に役立ててください。
是非、企業文化にマッチした方の採用活動をお送りください。
別の記事では私の求人営業10年間の経験をもとに、私にしか語れない、
■採用単価を抑える方法
■面接で魅力的と思わせる方法
■媒体選定の基準
■就活生、転職希望者に役立つ情報
など、様々な企業の成功事例を含めて価値ある情報をお伝えしていきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。