ノウハウ

採用基準の作り方、基準点、注意点、コンピテンシーモデル

 

採用活動を行っている企業では必然的に持っていると言える「採用基準」ですが、あなたの会社の採用基準は何ですか?もし答えることができないのであれば危険です。

 

採用基準は選考内で合否を判断するために必要な基準です。ミスマッチや求めるスキルを持つ人材を見極めるために必要となり、明確かつ検証可能な「線引き」が必要不可欠なのです。

 

新しく採用担当になった方、数年採用担当をしている方で採用基準を答えられない方は私の記事を見て理解し、実践してください。アルバイト採用の担当でも同様です!

 

採用基準の重要性

 

面接担当や人事に合否の判断を任せればいいという現場の声も少なくありません。昔の私ならアホかとツッコんでしまいそうですね。すいません笑

 

採用基準は属人的、感情的な評価で合否に影響が出ることを防ぐために必要なのです。

 

面接が苦手だが、人材要件にマッチした人材を短時間で見抜けるほどのプロフェッショナルな人事がいるのでしたら話は別です。

 

逆に面接で好印象でもスキル面を満たしていない人材を採用して困るのは現場ですよね?

 

人材要件があるからと言って採用基準は不要と判断するのは危険です。基準の作成によって採用条件の不備の見直し、採用選考時の判断ミスや入社後のギャップを防ぐことに繋がるのですね。

 

採用基準の作り方

 

順を追って採用基準の作り方をご紹介しましょう。

 

トレンドを把握せよ

 

就活、転職市場のトレンドを把握しましょう。採用基準が世間の流れと逆行したり採用ターゲット層の価値観と乖離したりすることで採用は難航します。

 

稼ぎたい!と言っている30代の男性に定時に帰れる、インセンティブのない年功序列の安定企業の求人を打ち出しても魅力は伝わらず賢明ではありませんね。

 

業界、業種により有効求人倍率には大きな差があるため現状を踏まえたうえで基準を設定することが重要ですね。

 

一般事務をしている人と、バックオフィスのプロフェッショナル(総務、人事、経理すべてができる人)であれば全く異なりますよね?

 

人手不足で採用難のこのご時世に業界、職種に関わらず採用基準が古いまま採用活動を行ったとしても本当の採用成功には至りません。

 

早期離職やミスマッチの採用、事業発展ではなく頭数を。という採用でしたら問題ありあませんが。

 

必要なスキルの確認

 

採用ポジションにおける業務上不可欠なスキルや資格を明確化しましょう。そのために現場社員や部署の管理職へのヒアリングの実施も行うことをお勧めします。

 

これらを満たしていない、もしくは間違っている状態で誤って合格と判断してしまい、採用するとミスマッチが後から発覚し企業も候補者もお互いに負担となります。

 

様々な関係者の時間を浪費しないためにも、必須条件の確認、周知は絶対的に必要となります。

 

コンピテンシーモデル

 

必須条件確認後、コンピテンシーモデルの作成を行います。活躍する人が特徴的に持つ行動や考え方を洗い出しモデル化することを指します。

 

理想的な社員がいない場合は架空の求める人物像をベースに項目を作りましょう。

 

コンピテンシーモデルの作成の流れ

 

  • 高いパフォーマンスを出している社員を選定
  • 集約、整理されたコンピテンシーから必要な項目を決定
  • ヒアリングから業績に関連する行動、その行動に至った考え方を把握
  • 高いパフォーマンスを発揮できる考え方、行動をコンピテンシーモデルに設定

 

基準の優先順位

 

ここまでの項目をまとめ「必須条件」「十分条件」の分類分け、優先順位付けを行いましょう。条件をある程度絞ることで基準が過度に厳しくなることを回避し合格者の判断材料にも活用できます!

 

人材要件との整合性

 

運用前に改めて人材要件とのズレがないか確認しましょう。人材要件は採用根拠となる人物像であり、採用基準はその「ふるい」の役割を担います。

 

合否判断の整合性が揺るがないように方向性の矛盾の有無を確認しましょう

 

選考フローに組み込む

 

どの基準をどの選考フェーズで適用するか決定しましょう。書類選考、筆記試験、1次面接~最終面接の中で選考が進むにつれて必須~十分条件に移行しハイレベルになる基準がおすすめです。

 

採用基準に含むことが禁止、NGとされている項目

 

ここまでのお話でご理解いただけていると思いますが採用基準はより具体的であることが望ましいのですが、就職差別に繋がる項目を含むことはできません。

 

適性と能力に関係がない事項を応募用紙等に記載させたり面接で尋ねて把握することや、cを実施することは、就職差別につながるおそれがあります。

 

<a.本人に責任のない事項の把握>

 

  • ・本籍・出生地に関すること (注:「戸籍謄(抄)本」や本籍が記載された「住民票(写し)」を提出させることはこれに該当します)
  • 家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)(注:家族の仕事の有無・職種・勤務先などや家族構成はこれに該当します)
  • 住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など)
  • 生活環境・家庭環境などに関すること

 

<b.本来自由であるべき事項(思想信条にかかわること)の把握>

 

  • 宗教に関すること
  • 支持政党に関すること
  • 人生観、生活信条に関すること
  • 尊敬する人物に関すること
  • 思想に関すること
  • 労働組合に関する情報(加入状況や活動歴など)、学生運動など社会運動に関すること
  • 購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること

 

<c.採用選考の方法>

 

 

  • 身元調査などの実施 (注:「現住所の略図」は生活環境などを把握したり身元調査につながる可能性があります)
  • 合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施

 

 

採用の見直しが必要なケース

 

すでに採用基準を作成し運用している場合でも下記のような状況であれば採用基準の改善を検討したほうが良いと言えます!

 

書類選考の通過者が少ない

 

応募数に対しての書類通過率を確認しましょう。書類選考でスキルや資格などでハードルを作っている場合は問題ありませんが採用基準が厳しい、項目が多い可能性があります。

 

採用の入り口を狭めるとチャンスが減ってしまうので面接の際に回せる採用基準がないか見直しを図ってください。

 

応募数が極端に少ない

 

専門職の募集時以外で応募数があまりに少ない場合は危険です。採用基準が非現実的、もしくは給与が見合っていないことが考えられます。

 

期待するスキル、経験などの条件が多い場合は募集要項、採用基準ともに「必須条件と歓迎条件」に分けて考えましょう!

 

そもそも母集団の少ない、研究職や、専門職の場合は異なります。スイカの種の実務研究経験5年の方とプラズマイオンクラスターの研究経験の求人などですね。

 

現場と人事の不一致

 

現場社員と採用担当の合否や評価が一致していないケースになります。往々にいてあることであり、採用基準を設定しているはずなのに合否の不一致が多い場合は基準自体が怪しいですね。

 

解釈に幅が出るような、あいまいな内容になっていないか現場と意見交換すべきですね!

 

まとめ

 

採用基準は、書類選考から最終面接まですべての選考過程において不可欠です。できるだけあいまいな表現を排除し、誤解を生みにくく明確な基準を作成しましょう。

 

肝心の「求める人材からの応募」がなければ苦労して設定した採用基準も水の泡。

 

採用基準を具体的に落とし込む過程では、実際の求人が求職者に「いかに伝わりやすく、いかに響くか」を意識することも重要です。

 

別の記事では私の求人営業10年間の経験をもとに、私にしか語れない、

■採用単価を抑える方法

■面接で魅力的と思わせる方法

■媒体選定の基準

■就活生、転職希望者に役立つ情報

など、様々な企業の成功事例を含めて価値ある情報をお伝えしていきます。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。