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障がい者雇用の法律と制度。5分で掴める概要とポイント!


 

障がい者雇用進んでいますか?この問いに前向きにご回答いただける企業、担当の方はかなり少ないですね。概要をご存じないという方も多いですし、概要を知っているが進めることが難しいなど理由は様々です。

 

企業の障がい者雇用に関するルールとして一定数以上の従業員を雇用する事業主は、法定雇用率以上、障がいのある方の雇用をしなければならないと定められています。基本的には企業規模に関係なく適用されるものであり、「知らなかった」で済まされないのです。

 

ではここから企業が押さえておくべき障がい者雇用の法律・制度をご紹介します!

 

障がい者基本法

 

まず初めに障がい者基本法をご紹介します。障がい者基本法は、障がいのある方に関する国の施策の基本理念を定めたものとなります。

 

障がい者基本法は、地域社会における共生・差別禁止、国際的協調や医療、介護、教育、雇用の促進、障がいの原因となる傷病の予防に関する基本的施策などを定めています。

 

第1章総則と第18条で「職業相談」について、国と都道府県、市町村は、障がいのある方が、多様な就業の機会を確保するよう努め、障がいのある方一人ひとりの特性に配慮した職業相談、職業訓練などの施策をしなければならないと定められております。

 

同19条の「雇用の促進」では、国や都道府県、市町村は、事業者における雇用を促進するため、障がいのある方の優先雇用や、そのための法律や制度を作らなければならないと定められています。

 

さらに、企業に対して、障がいのある方に適切な雇用の機会を確保し障がいのある方一人ひとりが仕事をし、続けられるように必要な支援を行わなければならないと定められています。

 

  • 1993年:障がいのある方の自立と社会参加の促進を図るために心身障がい者対策基本法を改正する形で作られました。
  • 2004年:障がいを理由とした差別や権利侵害の禁止が明記され改正されました。
  • 2006年:国連総会で採択された「障がい者の権利に関する条約」(障がい者権利条約)に日本が署名
  • 2011年:障がいの有無にかかわらず、誰もが「かけがえのない個人」として尊重されるべきこと、相互に人格と個性を尊重しながら共生する社会の実現を目標とすることなども追加され改正されました。

 

障がい者差別解消法

 

次に障がい者差別解消法をご紹介いたします。障がい者差別解消法は障がい者基本法第4条に定める「障がいを理由とした差別や権利・利益侵害の禁止」の規定を具体化するための法律となります。

 

国や都道府県、市町村、事業者などが障がいのある方に正当な理由なく障がいを理由として差別することを禁止しております。また民間事業者に対しては、雇用以外のすべての場面において、障がいのある方に対する合理的配慮を行う努力義務を定めています。


障がい者雇用促進法

 

では次に障がい者雇用促進法をご紹介します。障がい者雇用促進法は、障がい者の職業の安定を図ることを目的とした法律です。

 

事業主が障がいのある方を雇用する義務や雇用促進などに対する措置、障がいのある方本人に対する措置として、リハビリテーションの実施などについて定められています。

 

具体的に事業主に対して定められている措置をご紹介しましょう!

 

障がい者の雇用義務

 

すべての事業主に、障がい者雇用率に相当する人数の、障がいのある方の雇用が義務付けられているのです。 障がい者雇用率は、企業の障がい者雇用が初めて法的義務化され、これまで何度か段階的にその数値が引き上げられてきました。

 

民間企業、国や地方公共団体等、都道府県等の教育委員会と率は異なりますが2%~3%です。※2018年に除外されていた精神障がい者が新たに算定基準として加えられました。

 

納付金制度

 

障がい者雇用に伴う、事業主の経済的負担の調整を図るための制度として定められています。

 

前述の障がい者雇用率未達成の事業主は、不足1人につき月額50,000円の納付金が必要です。ですが、雇用率を超えて雇用している場合は、超過1人につき月額27,000円が支給されると定められています。

 

障がいのある方に対する差別の禁止と合理的配慮の提供義務

 

障がい者雇用促進法改正により、障がいのある方に対する差別の禁止が盛り込まれました。事業者には過重な負担とならない範囲で、障がいのある方が職場で働くにあたっての支障を改善するための措置を講ずる義務(合理的配慮を行う義務)が課せられることが定められました。

 

採用や賃金、人事評価などにおいても、適切に評価することを求められており労働能力などを適性に評価した結果であることを具体的に説明できる必要があります。合理的配慮は、「荷重な負担」とならない範囲で配慮を提供し、実現が難しい場合には代替案を提示するなど、対応を協議することが必要です。

 

この差別の禁止や合理的配慮の提供に関して、相談窓口の設置など、障がい者からの相談に適切に対応するために必要な体制を整備する必要があり、雇用している障がいのある方から苦情が出た場合にはその苦情に対して自主的に解決する努力義務が定められているのです。

 

障がい者総合支援法

 

では最後になりますが障がい者総合支援法をご紹介いたします。障がい者総合支援法は障がいのある方の日常生活および社会生活を総合的に支援することを目的とした法律です。

 

具体的に障がい者総合支援法に基づく3つの事業についてご紹介いたしましょう。

 

就労継続支援A型事業

 

障がいや病気のために一般企業で働くのが難しい方に対して事業所が働く場を提供するとともに、その知識や能力の向上のために必要な訓練を行うことです。

 

就労継続支援事業のうち、雇用契約を結んだ方を対象としたものは「就労継続支援A型事業」に分類されます。障がいを持った方が、企業や個人から事業所に依頼された仕事を行い、給与を受け取ります。

 

仕事の内容は多岐にわたり、企業や個人が仕事を依頼するメリットは、業務を外注することによるコスト削減や人件費の削減などが挙げられます。※仕事が行える対象者にも決まりがありますのでご注意ください。

 

就労継続支援B型事業

 

A型事業と同じく、障がいや病気のために一般企業で働くことが難しい方に、働く場を提供するとともに、その知識や能力の向上のために必要な訓練を行います。能力が身に付けば、A型事業に移行できることもあります。

 

B型事業を行う事業所と利用者は雇用契約を結びません。利用者が受け取るのは賃金ではなく「工賃」となり、最低賃金の規定は適用されませんのでご注意ください。※仕事が行える対象者にも決まりがありますのでご注意ください。

 

就労移行支援事業

 

障がいのある就労を目指す65歳未満の方を対象に、支援事業所内の作業や提携先企業での作業・実習を通して、就労に必要な技術・知識の習得を促します。また求職活動の支援、個々の適性に応じた職場の開拓、就労後の職場定着の支援などを行う事業です。

 

利用期間は最大2年間で最終的には一般企業への就職を目標としています。企業が実習生の受け入れを希望する場合は就労移行支援事業所に連絡し実習企業リストに加えてもらえば良いでしょう。


 

まとめ

 

どうですか?少し難しい内容になってしまいましたね。難しいと感じるのは障がい者雇用に対して知識や知見が少ないからです。企業様に講義としてお話している中でも舟をこいでおられる方をお見受けするくらいですから。

 

概要として掴んで頂きたいことをまとめていますのでご確認下さい。

 

  • あらゆる場面で障がいを理由とする差別が禁止されている
  • 企業には法定の障がい者雇用率に則った障がい者雇用義務がある
  • 所定の障がい者雇用率を満たせなかった場合は納付金の納入義務がある
  • 雇用期間を通じて障がいのある労働者に対して合理的配慮(法定義務)が必要
  • 雇用関係を結ぶ前段階(採用の面接段階等)における、障がいのある人に対する合理的配慮(努力義務)が必要

 

全て詳しく理解することが理想ですが、徐々に概要から理解しいざとなったときに掘り下げて勉強していくようなスタンスでも十分に価値がありますのでご安心下さい!

 

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