
こんにちは。人事マスクです。企業様の採用のお手伝いをしておりますが採用背景としてはそもそも増員での採用ではなく慢性的な人手不足のための欠員補充がほとんどです。
少し視点を変えて「そもそも辞めなければ採用する必要はないのではないか」という考えに至っている企業、担当者は多いですがそのために何かを実施している企業は少ないですね。
では一緒にアルバイト定着について勉強していきましょう!
明日からでも実施できるような内容を盛りだくさんにしております!
従業員の定着率とは
「そもそも定着率とは何か」念のため確認しておきましょう!実は一般的な計算式は無いのです。意味としては企業に残っている社員の割合を指します。
定着率とは、離職率の対となる言葉です。離職率が社員の離職した割合を示すのに対し、定着率は企業に残っている社員の割合を示します。
定着率を算出するのに、特に一般的な計算式はなく「入社○年後の定着率は○%」と表現する場合、当該年次入社者の離職率を100から引いた数字が定着率です。
たとえば、入社1年後の離職率が15%の企業であれば、定着率は85%という事になります。このように、定着率は離職率と併せて自社の社員の動向を示す指標となります。
なぜ定着率を上げる必要があるのか
高齢化が進み、年々労働人口が低下しており企業の人手不足は深刻なのは明確です。
その中で長く続く企業経営を行うために定着率を上げることこそ、会社の生産性を上げ、企業の業績を向上させることに繋がるのです。
理由は大きく2つあります。
採用・教育コストの低減のため
採用のための求人広告費や、採用活動や研修の労力アルバイトへの人件費もコストに含まれます。
見えているコスト以外にもお金では測れない面が数多くあります。企業の定着率が高ければ高いほど、こうしたあらゆるコストを低減させることができるのです。
組織力の強化のために
組織力の高い企業は、スタッフが働くことにやりがいや誇りを持ち、高いモチベーションで働いています。
やる気のあるスタッフが多ければ多いほど団結力が生まれ、組織、チームとしての力が高まります。
定着率の低い企業ではスタッフが辞めていく姿を日常的に見るため、働くことの意義や自社に対する不信感が芽生え、組織力は低下していきます。
さらに、離職者が増えるほど残された社員の負担が重くなり、離職の連鎖が起こる悪循環に繋がります。
組織力を強化するためには定着率を高めスタッフが離職することを防ぐことが必要不可欠!
バイトが辞める理由

ではそもそもなぜバイトが辞めるのかという理由を確認しましょう!
※本当に辞めないといけない場合(引っ越しや、結婚や、体調など)もありますが、それ以外を見ていきます。
- シフトがきつい、仕事がきつい
- 人間関係が悪い
- 時給が安い
- 仕事がつまらない
- ほかにいいバイトが見つかった
辞める際は建前でそれらしい理由を告げますが、本音は上記ですね。なんらかの不満要因が今の職場に対してあるのです。まして正社員ではないのでマネジメントはさらに困難です。
知っておくべき定着率に関する数字
2025年に向けて、今よりも2.3倍人材確保が難しくなります。入口(採用)だけでなく、 出口(定着) も今まで以上に考える必要があります。
職者の勤務期間別の離職率
離職者のうち、入社してからどのくらいの期間働いたのか確認しましょう
- 1か月以内に辞めた割合:22%
- 3か月以内に辞めた割合:38%
- 6か月以内に辞めた割合:55%
離職者の半数以上は6か月以内に辞めています。1か月以内の離職の原因は主に「面接」にあります。また6か月以内の離職の原因は主に「職場づくり」にあります。
職場づくりとは
離職理由ですが順に下記が上げられます。
- ベテランの態度の悪さ
- 業務の忙しさ
- 給与への不満
- 面接時の悪印象
- フォローの不足
教育・サポートの実態として店長や同僚よりも、主にベテランメンバーから学んでいます。ベテラン次第で職場は良くも悪くもなりベテランが職場全体のカギを握っているのです。
ベテランに対して
ベテランにもフェアに接することができる上司は、信頼されます。
ただベテランは大概、厄介なものです。どうすれば良いのでしょうか?
具体的な行動を指摘する
「人格」を指摘するのではない
「曖昧」にいわない
どんな状況、どんな行動が、どうだめかを伝える
鏡のように伝える
「わたしには・・・見えるよ」
見聞きした事実を伝える
「一緒にやろう」で終わる
できない店長は「やれ」という
できる店長は「一緒にやろう」という
ベテランを制したものが職場を制します!コミュニケーション、人間関係を心がけましょう
定着率を上げるために
では最後に定着率を上げるために実施すべきことをご紹介しますね!
新人教育にしっかり時間をかける
新人を出勤日から現場に立たせるなどNGです。
事務所やバックヤードでオリエンテーションとして仕事内容を再度説明してあげましょう。しっかり時間を取ってもらっていることで新人は大切にされていると感じ不安も取り除けます!
新人教育は時間も労力もかかりますが、指導することを通して従業員自身も仕事の意味や重要性を再度認識し頑張る意欲も高まります!
仕事の成果を正当に評価しよう
1年目には1年目の仕事、ベテランにはベテランの仕事があります。
ベテランやほかのスタッフが当たり前にしている仕事でも新人はどんどん褒めましょう!やる気も出ますし職場の全体の雰囲気も良くなります。
また、ベテランがしている何気ない行動も注意しましょう。ベテランはやってもいいけど新人はダメ。と言った行動や、決まり事などは完全にNGです。
仕事以外の定性面によく見られますが例えばベテランは少し遅れて出勤しても怒られないなどですね。
「ありがとう」と「ごめんなさい」
挨拶も当たり前ですが、些細なことでもコミュニケーションを取ることを心がけましょう!ありがとうとごめんは必要最低限ですが、これが言えない家族、恋人、友達とは一緒にいたくないでしょう?
コミュニケーションの話題が見つからなければ新人がよく失敗することや、ミスすることを教えてあげてみるのもいいですね。
「最初みんなここに躓くけど大丈夫?」などですね!新人は何が分からないか、分らないのでこちらから確認してあげましょう!
職場のコミュニケーションを活性化しよう
離職原因で多いのは「職場の人間関係」です。人間関係をよくするためにはコミュニケーション改善に取り組むことが必要です。
みんながいる場所ではなく10分でも1対1で話せる時間を作って悩みごとや相談、意見を聞くなど、フラットに話せる時間、関係を構築することで大幅に改善しますよ!
モチベーションを上げるために。目標設定は効果的
ノルマや店舗拡大など大それたものではありません。小さい目標で構いません。例えば1か月目でメニューを全部覚えよう!などで構いません。
行動ベースでの小さな目標を一緒に考えて期間も設定してあげるとより良いですね。正社員、バイト関わらず努力や成果を認めてほしいと思うのが人間ですから。
認められると感じると人はモチベーションが上がり自然に仕事を頑張ることができます!
まとめ
どうですか?改めて定着率に関する理解が深まり、定着率をアップする必要性を感じていただけましたか?またご案内している内容はすべて無料で、明日からできる内容ばかりです!
いきなり大きく変えることは難しいかもしれませんのでゆっくりでも是非実行して下さい。
ちなみに日本ではまだまだ進んでいませんが海外では「そもそも欠員を出さない為にどうするか?」「定着率をどのように上げるか」に投資する企業が増えています。
大きく分けると評価・FB・リワード型、従業員サーベイ型、コミュニケーション強化型になります。日本でもそろそろ流行り出すでしょうかね。
別の記事では私の求人営業10年間の経験をもとに、私にしか語れない、
■採用単価を抑える方法
■面接で魅力的と思わせる方法
■媒体選定の基準
など、様々な企業の成功事例を含めて価値ある情報をお伝えしていきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。